Wi-FiのSSIDに出てくる「a」と「g」の違いは何?どっちにつなげばいいの?という疑問への回答

ライフハック

自宅時間や在宅勤務が増える昨今、自宅のWi-Fiをもっと早く、もっと安定して使いたいんだけどどうすればいいの?と思われている方も多いはず。
そんな思いを持っている方が、まず初めに疑問に感じるであろう、接続しているSSIDの「a」と「g」ってそもそも何?どっちにつなげば安定して早く使えるの?という問いに、エンジニアである僕が、他のサイトでは省略されてしまっている部分を含めてわかりやすく回答・解説する

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この記事を読むとわかること

この記事を読んでいただければ、下記の2点ができるようになる。

  • Wi-Fiの「a」と「g」の違いを理解することができる
  • a」と「g」の使い分けができるようになり、安定して早いWi-Fiを使うことができる

この記事のステップ

この記事の解説のステップは以下の通り。

【STEP1】Wi-Fiにおける「a」と「g」の違いを解説
【STEP2】「a」と「g」それぞれの長所と短所を解説
【STEP3】「a」と「g」の使いわけ方を解説


「a」と「g」の違いは別にいいよ!使いわけ方だけ知りたいよ!という方は【STEP3】のみ読んでいただいても大丈夫。

【STEP1】Wi-Fiにおける「a」と「g」とは?

「a」と「g」とはWi-Fi規格の伝送(電波)の名称
※正確には「802.11a」、「802.11g」という名称です。

違いは電波の周波数。それぞれ下表の周波数帯を使っている。

規格周波数
「a」5GHz(ヘルツ)帯
「g」2.4GHz(ヘルツ)帯
使っている周波数の違い

この周波数の違いにより、伝送できる情報量(Wi-Fiの速さ)や安定して使える範囲に差が出てくる。

【STEP2】「a」と「g」それぞれの長所と短所

周波数の違いにより生まれる、具体的な違いは下表の通り。

規格(周波数)速度範囲電子機器の干渉
「a」(5GHz帯)早い比較的狭い受けにくい
「g」(2.4GHz帯)比較的遅い広い受けやすい
「a」と「g」それぞれの長所と短所

Wi-Fiの速度は「a」の方が早い

周波数が大きい電波の方が、より多くの情報を運ぶことができるため、5GHz帯の電波を採用している「a」の方が早く、たくさんのデータを送信できる。
すなわちWi-Fiの速度が早い

Wi-Fiが届く範囲は「g」の方が広い

周波数が小さい電波の方が、障害物を回りこんで広範囲に電波が届きやすいため、2.4GHz帯の電波を採用している「g」の方が、遠く広くまで電波が届く。
すなわちWi-Fiの範囲が広い

※波の回折についての解説は、こちらのわかりやすい高校物理の部屋のGIFがわかりやすいので、気になった方はみてほしい。

「g」は電子機器の干渉を受けやすくつながりにくい場合がある

「g」の採用している2.4GHz帯の電波はISMバンドと呼ばれ、工業・科学・医療の分野でも広く利用されている。
そのため、これら2.4GHz帯の電波を採用している電子レンジやコードレス電話機などの電子機器と干渉しやすく、Wi-Fiが不安定になってしまうことがある

【STEP3】「a」と「g」の使いわけが重要

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前述した長所を踏まえると「a」と「g」の使いどころはそれぞれ以下の通り。

「a」の使いどころ

  • 高速なWi-Fiを使いたいとき
  • 電子レンジや電波を使う電子機器の近くで使いたいとき
  • 複数の端末でWi-Fiを使いたいとき

「a」は高速で通信できる、電子機器と干渉しにくいといった特徴があるため、Wi-Fiルータの近くで使いたいときや他の2.4GHz帯の電子機器が近くにある場合に使うのがおすすめ。
高速な通信ができるので、基本的に「a」のSSIDに接続して安定しない場合に「g」に切り替えて使うのが◯

「g」の使いどころ

  • Wi-Fiルータから離れた場所でWi-Fiを使いたいとき
  • Wi-Fiルータとの間に壁や棚などの障害物があるとき
  • 特定の端末(「a」に非対応の古い端末など)でWi-Fiを使いたいとき

「g」は電波が遠くまで届き、障害物にも強い特徴があるので、「a」のSSIDが届かない場所やWi-Fiルータと端末の間に障害物がある時に使うのがおすすめ。
※古い端末や一部の端末(僕の経験ではAmazonのFire Stick TVなど)は「g」(2.4GHz)にしか対応していない場合があるので、その場合はこちらを使用しましょう。

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今回のまとめ |それでも速度が出ないならWi-Fiルータを買い替えよう

Wi-Fiを早く、安定して使うために、「a」、「g」の規格の違いからおすすめの利用シーンの解説をした。

「a」、「g」の使いどころによって接続するSSIDをつなぎかえれば、快適なWi-Fiを利用することができるかと思う。

ただし、そもそもWi-Fiルータが故障していたり、古いものを使っていたりすると、速度が出なかったり、ぶつぶつと途切れてしまうなどの症状が出るため、この場合は新しいWi-Fiルータへ交換することをおすすめする。

数年前に購入した古いWi-Fiルータを使っている場合、新しい伝送規格に対応しておらず、どう頑張っても高速なWi-Fiが使えないことがあるためだ。
そういった時は思い切って新しいWi-Fiルータを導入するのが良い。数千円台のルータで古いルータに比べると劇的に性能が上がっている。
※この記事を見てくださる方がいればエンジニア目線でのおすすめWi-Fiをご紹介したい。

2021年2月追記
おすすめのルータのご紹介はこちら

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